山川穂高 福岡からの禊の言葉、ファンの理解は遠く… 宣言後に続いた“悪手”、日曜連絡、あごひげ、スーツ着こなしにも厳しい声

 三笠GM(左)に帽子をかぶせてもらう山川(撮影・高部洋祐)
 会見の席へと向かう山川(撮影・高部洋祐)
 会見する山川(撮影・高部洋祐)
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 西武から国内FA権を行使した山川穂高内野手(32)が19日、ソフトバンクと契約合意に達し、福岡市内のペイペイドームで入団会見を行った。出来高を含め、4年総額16億円(金額は推定)程度の大型契約で、背番号は「25」に決定。黒のスーツ姿で壇上に立つと、神妙な表情で移籍決断の経緯、古巣となる西武球団、ファンへの謝罪と感謝、今後への思いを語った。会見とその後の囲み取材を合わせて1時間超。異例ずくめの移籍会見となった。

 囲み取材では1人1人の質問者に体まで向けて、目をじっと見て、真摯に対応した。決断に迷った要因について「ライオンズさん、10年間お世話になっているチームですし、今回私が不祥事を起こしていますので、そのあたりも全部考えた上で、最終的に決断したんですけど。そこが一番の要因になります」と語り、「叱咤激励やいろんなご意見、頑張ってと言ってくれる方もいましたので、その人たちの声援にどうにか応えたいなという思いと、自分がこれを戒めとしてやっていき続ける、そして(ソフトバンクの)三笠GMに必要だと強く言ってもらったので、そこでかなり悩みました」と、振り返った。

 ただ、西武ファン、そして受け入れる側のソフトバンクファンの理解も得られているとは言いがたい。山川自身、西武ファンに直接挨拶できない形で移籍が決定したことについて「去就が決まっていない状態でしたので、なかなか挨拶できずすごく悔やんでますし、しっかり自分の口から皆さんの前で挨拶したかったんですが、日程的なこと、ここまで時間が掛かってしまったこともありますので」と後悔を口にし「選手の方にはこれから連絡できる人にはしていきたい。ファンの方にあいさつするのはここで、先ほど述べた言葉で挨拶という形になってしまいます。本当に申し訳ないですが」と、謝罪したが、SNSでは「所沢で先にやるべきだった」と厳しい指摘もある。

 FA宣言からこの間まで、ファンの思いを逆なでする“悪手”が続いた。11月14日のFA行使では、文書のみで説明。その後も自身の肉声で何も語ることなく、ソフトバンク入り大筋合意の報道が流れた。西武に断りの連絡を入れたのは報道が流れた後の今月17日。さらに日曜日の連絡になったことにSNS上では「社会人として…」と憤る声もある。この日の会見でも、あごひげが伸びていたままだったこと、スーツのボタンが止まっていなかったことなど、苦言が飛び交った。

 会見に同席したソフトバンクの三笠GMは鷹ファンからも獲得に反対の声が「たくさん」あったと認めた上で、「議論を重ねて、確認させてもらった。本人が野球に懸ける気持ち、マイナスからのスタートと自覚している気持ちを確認して、反対のお声はたくさん聞いたが、総合的に判断して、きていただいて、活躍をする機会をホークス球団として持たせていただいて、素晴らしいプレーと勝利で応えていくということをやっていくという判断がいいのではないかということで今日に至った」と、理解を求めた。

 「厳しい声は当然。野球で活躍することで許してもらえるとは思っていない。僕自身が根本から変わらないといけない。僕にできることは目の前の1つ1つの行動、言動に自覚をもってすること。それ以上のことはできないので、今はそれに徹していこうと思っています」と決意を語った山川。逆風の中で、新たな野球人生をスタートさせることになる。

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