DeNA・東が大幅昇給で大台突破!投手二冠に、来季目指すは沢村賞「現実味を帯びた」
DeNAの東克樹投手(28)が19日、横浜市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、大幅増となる7890万増の1億500万円でサイン。今季投手二冠に加え、ベストナインやGG賞など“六冠”左腕が、来季目指すはあと1歩届かなかった沢村賞だ。(金額は推定)
笑顔の大台突破となった。友人から助言を受け、「ネガティブな考えをなるべく少なく、よりポジティブに試合に臨むようにした」と精神的な変化が好調を呼んだ。今季は24試合に登板し、16勝3敗、防御率1・98と圧倒。4完投&2完封を含めた172回1/3回と多くのイニングで腕を振り、最多勝と勝率・842で最高勝率の二冠に輝いた。
好成績を残すと、沢村賞の選考会でオリックス・山本とのW受賞の案も上がったが、あと一歩届かず。吉報を聞くことはできなかったが、「今まで考えたこともなかったが、現実味を帯びた。取れることによって自分の自信にもなるし、来年以降に取りたい」と新たな目標が明確になった。
大きく飛躍した一年は、序盤から順風満帆だったわけではない。再起を目指した今年2月のヤクルトとの練習試合では2回5失点。東はこの試合を「転機」とし、「前の自分に戻そうと必死だったけど、新しい自分を作ろうということで、生まれ変わった」とこれまでの速球派のイメージを捨てた。
「一言でいうと、軟投派」とスタイルを変え、腕の位置も下げた。過去を追うのではなく、自分自身と向き合ったことで新しい挑戦へと踏み出したことが最高の結果となった。
来季に向けては今永がメジャー挑戦を表明し、バウアーの去就も不透明なまま。今季飛躍した左腕への期待は増すばかりだが、「今永さんが来年も残っていれば、自覚は芽生えなかったかもしれない。もう若手でもない」とすでに投手陣の柱としての責任を心に宿す。さらなる成長を遂げてこそ、見えてくる大きな夢、目標がある。東の躍進はまだ、始まったばかりだ。
◆今季の東の“六冠タイトル”①最多勝、②最高勝率、③ベストナイン、④ゴールデン・グラブ賞、⑤最優秀バッテリー賞、⑥JERAセ・リーグAWARD年間大賞