オリックスの中嶋聡監督（５４）が３日、今季も守護神は平野佳寿投手（３９）が軸になると明かした。今季は２９セーブを挙げ、日米通算２５０セーブも達成。豊富な経験と実績を誇る右腕に、全幅の信頼を寄せた。

　「九回って一番難しいところだと思う。メンタルの部分は日本シリーズでもあったように、一番似合うのかなという気はします」

　日本シリーズの第３戦では１点リードの九回に２死一、二塁のピンチを招くも、最後は大山を空振り三振。貫禄を見せた。「抑えて当たり前。１０回中２回失敗したら、言われる。すごいことなんですけど、そこをクローズアップされる」と指揮官は大変さを理解している。

　ブルペンには山崎颯や宇田川ら、将来のクローザー候補もいる。ただ、中嶋監督は「決め球の精度っていう部分では、まだかなわない」と言い切った。平野佳を脅かす投手の出現に期待しながら、ベテランへの信頼は揺らぐことがなさそうだ。