ヤクルトのドラフト２位・松本健吾投手（２４）＝トヨタ自動車＝が８日、埼玉県戸田市内にある選手寮に一番乗りで入寮。プロへの扉を開くために必要不可欠だった“相棒”を手に、今度は夢舞台での飛躍を誓った。

　大事そうに持ち込んだのは、折れたバットだった。所属していたトヨタ自動車の北村祥治主将のバットが折れる瞬間に居合わせて拝借。松本健にとって運命の出合いになった。

　「すごくいい長さ」と直感から振ってみると相性ピッタリ。シャドーピッチングに使うことで、「しなったりしないので、ピュッて速く振れる」と効果も実感した。寮での自室でも試合中のイニング間にもバットを用いたシャドー動作反復することで、球速も１４８キロから１５２キロまで飛躍的に上がった。

　またそんな相棒を授けてくれた北村主将は、今季から現役ドラフトでヤクルトに加入する北村の兄という縁もある。「将来的にチームのエースになりたい」とは松本健。大きな夢を実現するためのスタートラインに立った。