巨人前監督で、球団オーナー付特別顧問の原辰徳氏（６５）が９日、客員教授を務める千葉県勝浦市の国際武道大で特別講義を行った。「スポーツ戦略論」をテーマに熱く語り終えると、今季から正三塁手として戦う坂本に極意を説いた。

　１時間超の講義では、若手時代のマンツーマン指導など、二人三脚で戦ってきた日々を回顧。「思い出深い選手ですよ」と語った。完全に三塁手として挑むシーズン。恩師は「チームを引っ張る意識と、常にフレッシュであれ」と言葉を贈る。

　「ベテランになったとか、２０００本以上（安打を）打ったとかね。そんなことを頭に描いて野球をやっていたら良くない。若い気持ちでいるということは大事なことですね」

　プロ野球の実績は積み重ねだが、シーズンの成績は「一線が引ける」とベテランだからこそ、より新たな気持ちで戦う姿勢を求めた。後任の阿部新監督についても、投手を中心にしたオフの補強を理解。ユニホームを脱いでも「私は応援団」と、変わらぬジャイアンツ愛でチームを見守る。