六大学野球の慶大が１０日、同大学グラウンドで始動。今秋ドラフトでのプロ入りを目指す清原正吾内野手（慶応）は、ラストイヤーへ強い決意を語った。

　「後悔なく終われるように、１日たりとも無駄にできない。限界まで追い込んで、野球漬けの１年にしたいと思います」

　かけがえのない時間が、思いを強くした。西武や巨人などで活躍した和博氏（５６）の長男。年末年始は、両親と慶応高の弟・勝児内野手とともに和博氏の故郷である大阪・岸和田を訪れ、祖父母らが眠る墓前に手を合わせた。「弟とキャッチボールもしましたし、家族全員で練習しました」とだんらんの時間も。和博氏からは打撃面の課題など助言も受けたという。

　「過去にいろいろあった分、みなさんが思う当たり前の風景がなかった分、家族４人で鍋を囲んでる姿を見てると、今めちゃくちゃ幸せだなと」と実感。「家族のためにも、僕が長男坊として還元できたらなと思ってます」と恩返しを誓った。

　そのためにも、当面の目標は、連覇を狙うチームにおけるレギュラー奪取だ。堀井監督も「去年の夏以降、結果を残している」と中軸候補として成長に期待。「僕の長所はやっぱり長打力。バットを振りまくって、今は長所を伸ばしたい」。清原家を背負い、ラストイヤーを駆け抜ける。