巨人の坂本勇人内野手（３５）が１２日、沖縄県那覇市で行う自主トレを公開した。元ソフトボール日本代表監督の宇津木妙子氏（７０）がサプライズ登場。今季から正三塁手として戦う前に、同氏が監督時代に発案した「アメリカンノック」で激励を受けた。

　「バケモノやわ…」。実績、経験豊富なベテランが、思わずうめき声を漏らした。まさにノックの雨、嵐。息つく間のない練習に坂本も「女子ソフトの選手は倍やるらしい。考えられないです」と舌を巻く。昨年末に食事の機会があり、今回の豪華コラボが実現。「想像以上でした。感謝です」と効果を語る。

　プロ１８年目。昨季は１１６試合で打率・２８８、２２本塁打、６０打点。不振や故障にも苦しんだ。今季から三塁に本格転向。一回り大きいグラブを試用するなど、試行錯誤の日々が続く。そんな中、「お母さんみたいな存在」と慕う宇津木氏から、愛のある激励ノック。前夜は食事を共にし、一日、一日を大事にしなさい－と言葉も送られた。心身共に有意義な時間を過ごす。

　昨年１２月からヨガを取り入れ、練習前には瞑想（めいそう）にも時間を割く。目標は、全試合出場した上でチームのＶ奪回だ。「そういう気持ちがないとダメかなと思う。優勝を目指すのは当たり前。優勝します」。南国の強い日差しを受け、表情が一層引き締まる。３５歳。円熟味を増すベテランが、勝負の一年に駆ける。