谷繁元信氏が殿堂入り 通算3021試合出場&27シーズン連続本塁打ともに歴代最多「この体に感謝」

 野球殿堂博物館の表彰委員会は18日、今年の野球殿堂入りのメンバーを発表し、競技者表彰のプレーヤー表彰として、広島や米大リーグで活躍し、日米通算203勝を記録した黒田博樹氏(48)と、プロ野球歴代最多の通算3021試合に出場した元中日監督の谷繁元信氏(53)を選出した。特別表彰は長く審判員を務めた故谷村友一さんが選出された。

 歴代屈指の“鉄人”が、ついに殿堂入りを果たした。「大変光栄に思うところと、まさか自分がと。その思いが自分の中を駆け巡っているところです」。谷繁氏は白い歯を見せ、顔をほころばせた。

 正捕手としてマスクをかぶり、グラウンドに立ち、本塁を守り続ける-。その強い思いが栄誉を引き寄せた。「思い起こすと、負けるのがとにかく嫌いでした」。敵軍に負けたくない、試合で勝ちたい。「(チーム内の)ライバルにも勝ちたいと思ってやっていました」。その執念が偉大な記録を生んだ。

 通算出場3021試合、捕手としての同2963試合、27シーズン連続本塁打は、いずれも歴代単独トップだ。アマチュア時代、そして長いプロ生活。「耐え抜いた、この体に感謝したいと思います」としみじみ語る。

 「27年の野球人生の中で体的にまずいなというのは正直ない」。体は頑丈。致命的な故障もなかったが、肘痛や腰痛、肉離れや骨折も経験した。ただ「痛いところ以外の部位は常に強化できる」と徹底的にトレーニングを重ねた。「徐々に徐々に、強くなっていったのは一つの要因」。年を重ねるごとに強靱(きょうじん)な体を手に入れ、“鉄人”の道を歩んだ。

 自身を支えてくれた人たちへの感謝の思いは尽きない。両親、家族、アマ時代からプロ入り後までに出会った監督、指導者、スタッフ。「今までの人生で携わっていただいた皆さんに、感謝しなければいけない」。感慨深げに語り、充実感と達成感を漂わせた。

 ◆谷繁 元信(たにしげ・もとのぶ)1970年12月21日生まれ、53歳。広島県出身。現役時代は右投げ右打ちの捕手。江の川から88年度ドラフト1位で大洋(のち横浜、現DeNA)入団。98年には横浜の日本一に貢献した。02年にFAで中日移籍。13年5月に当時史上最年長で通算2000安打。15年7月に最多出場記録。14、15年に中日の選手兼任、16年に専任監督。ベストナイン1回、ゴールデングラブ賞6回。

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