巨人 メジャー通算178発オドーア獲得 愛称「狂犬」 V奪回へ待望の野手補強第1弾
巨人が新外国人選手として、ルーグネッド・オドーア内野手(29)=前パドレス=と契約合意に達したことが19日、分かった。阿部慎之助監督(44)が都内で開かれたスタッフ会議後、補強について「要望は出しています。大谷君が欲しい」と冗談を交えながら言及。願った?大谷ではなかったが、メジャー通算178本塁打の長距離砲を獲得。待望の野手補強で打線に厚みが増す。
待望の助っ人野手がやってくる。1、2軍のスタッフ会議が開催されたこの日、阿部監督は「ワクワクしている」。キャンプを目前に控え、覇権奪回のシーズンに挑む。心躍る背景には、補強成功もあるだろうか。指揮官は少しだけ冗舌だった。
「要望?出してありますね。そりゃあ大谷君。大谷君が欲しいと伝えてありますよ」
世界一の称号を得た二刀流の獲得はならなかったが、経験、実績ともに十分で、まだ20代の大物メジャー・リーガーを射止めた。通算178本塁打のオドーアで、ベネズエラ出身の29歳。レンジャーズ時代には、シーズン30本塁打以上を3回記録するなど、2年目から8年連続で2桁本塁打を放った大砲だ。
守備は主に二塁を守るが、昨季在籍したパドレスでは右翼で9試合に出場。打線の強化に加え、固定できていない二塁や右翼の候補として、補強ポイントにも合致する。また、「狂犬」の異名を持つファイターで、ハッスルプレーでチームを鼓舞するスタイル。グラウンドで熱く戦う姿は、ファンの心にも響きそうだ。
チームでは今オフ、前阪神のケラーを獲得。トレードでソフトバンクから高橋礼と泉、オリックスから近藤、現役ドラフトで阪神から馬場を獲得するなど、弱点の中継ぎを他球団から徹底的に補う、異例の補強戦略を貫いてきた。キャンプを目前に控えた中で、待望の野手補強第1弾。4年ぶりのV奪回に挑む阿部巨人に、ポイントゲッターが加わった。
◆主な巨人の大物助っ人 MLB通算2020安打&314本塁打のレジー・スミス(1983~84年)をはじめ、同1803安打&160本塁打のロイ・ホワイト(80~82年)、同241本塁打のジェシー・バーフィルド(93年)が超大物。巨人ファンから愛されたウォーレン・クロマティ(84~90年)はエクスポズで1063安打をマークしていた。投手ではクライド・ライト(76~78年)でMLB通算100勝の助っ人だった。