オリックス・山下舜平大投手（２１）が２０日、大阪・舞洲の球団施設で自主トレを公開した。２年連続の開幕投手へ前向きな姿勢を示し、中６日でのローテで規定投球回到達を目標に掲げた。防御率も１点台前半を目指す。最優秀防御率のタイトル獲得を狙う宮城と切磋琢磨（せっさたくま）しながら、由伸の後継者としてチームのエースに君臨する。

　一回り厚みを増した肉体が、今年の躍動を予感させる。舞洲の室内練習場でキャッチボールをした山下は表情に充実感をにじませていた。昨年の新人王右腕がさらなる飛躍へ。「維持しようとしても意味はないので」とステップアップを狙う。

　昨季は開幕投手をプロ初先発初登板で務めた。今季も２年連続で大役を務める可能性がある。３月２９日・ソフトバンク戦（京セラ）を見据え「また投げたいなという気持ちももちろんあります」と思いを口にした。

　１年間先発ローテの中心として回りたい意思も示した。昨季はすべての登板で間隔を中７日～１０日空けたが、今季からは中６日が解禁されそうだ。「中６日でできる準備をしていきたい。規定（投球回）は乗りたい」と言葉に力を込めた。

　「最優秀防御率」のタイトル獲得も狙う山下だが、チーム内の先輩左腕が対抗馬になりそうだ。宮城も今年、同タイトル獲得への思いを口にしている。それを伝え聞き「宮城さんはすごいんで、負けないように」と笑顔で対抗心をのぞかせた。

　理想の防御率に挙げたのは１点台前半。「１点台前半を残している方もいるので、行きたいですね」とどこまでも高みを目指し、全力で腕を振っていく。

　昨年、８月下旬に腰の張りを訴え「腰椎分離症」を発症していたが、今月１８日にはブルペンで捕手を立たせたままの投球も実施。「久しぶりに入った状態ではかなりいいなと」。辰（たつ）年の２０２４年。竜のように、上り調子の１年としたい。

　◆山下　舜平大（やました・しゅんぺいた）２００２年７月１６日生まれ、２１歳。福岡市出身。１９０センチ、９８キロ。右投げ右打ち。投手。福岡大大濠から２０年度ドラフト１位でオリックス入団。２３年は１軍未登板ながら３月３１日・西武戦で開幕投手を務める。プロ初勝利は同年４月１１日・楽天戦。さらに自身５連勝を挙げるなど昨年９勝をマークした。２４年から背番号「１１」に変更。