楽天・田中将 NPB史上最大2年で計6・4億減 「世間でいろいろ言われていることも分かっています」
楽天・田中将大投手(35)が21日、仙台市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、減額制限を超え、45%減となる2億1500万減の単年2億6000万円プラス出来高払いでサインした。右腕は昨年の契約更改でも半減となる4億超えの減俸。直近2年でNPB史上最大となる計6億4000万円の大減俸となった。(金額は推定)
類を見ない2年続けての大減俸。田中将は「自分自身、結果も残せていない。世間でいろいろ言われていることも分かっています」と冷静に受け止めた。
21年に日本球界復帰後、3年間で20勝32敗。大きな期待とは裏腹に、なかなか成績を残せていない。「この3年というのはもちろん思い描いていたものではない。よくないものでした」ともどかしさを感じつつ、「全部がダメだったと自分を落とすこともない」と前を向いている。
万全の状態で臨むため、昨年10月には右肘のクリーニング手術を受けた。経過は順調で、現在は60~70メートルの遠投や傾斜を使った投球練習も再開している。
「慎重にっていうのはあるけど、開幕のタイミングでしっかり投げられる状態には持っていきたい」。開幕ローテ入りを目指し、2月のキャンプからギアを上げていく考えだ。
大きな節目となる日米通算200勝まであと3勝。「たくさんの人から期待していただいているのはすごく感じている。一球一球ベストを尽くして、到達できるようにしたい」と達成を誓った。
悔しい3シーズンからの巻き返しへ自然と言葉に力がこもる。「自分の中ではまだできると思っている。そういう気持ちではいるので、ローテーションでしっかり1年間投げて、高いパフォーマンスを出せるようにやっていきたい」。イヌワシ軍団の大黒柱が復活を目指し、24年シーズンに向かう。
◆主な大幅ダウン NPB史上最大ダウン額は2016年・杉内俊哉(巨人)の4億5000万減(5億円から5000万円)。続いて23年・田中将大(楽天)の4億2500万減(9億円から4億7500万円)で、田中将は2年連続の大幅ダウン。なお13年・小笠原道大(巨人)の3億6000万減(4億3000万円から7000万円)、19年・和田毅(ソフトバンク)の3億減(4億円から1億円)、22年・松田宣浩(ソフトバンク)の3億減(4億5000万円から1億5000万円)。移籍を伴ったケースでは19年度・金子弌大(オリックス→日本ハム)が6億円から4億5000万減の1億5000万円となった例がある。