江川卓氏が阪神・岡田監督との対戦を振り返る「岡田さんが巨人で、僕が阪神の可能性もあったって話?」

 プロ野球評論家の江川卓氏が28日に自身のユーチューブを更新し、阪神・岡田彰布監督との現役時代の対戦を振り返った。2人の対戦が実現したのは江川氏が法大3年、岡田監督が早大1年の1976年秋。ともに6勝1敗で迎え、優勝を争うカードだったという。1回戦で岡田監督に3打数3安打を許し、2回戦の第1打席もヒット。いきなり4打数連続で打ち込まれたというが、その後は3回戦も含めて無安打に抑えた。

 その理由を岡田監督自身が話しているのを聞いたことがあるという江川氏。1回戦は7番だった打順が、3安打したことで5番に昇格。その途端に抑え始めた。江川氏は「最初7番で(どんな打者か)分かんないから。インローをカンカンと三塁線に二塁打を打たれた」と振り返った。

 結局、江川氏が卒業するまでの通算は17打数4安打で、初対戦からの4連続ヒット後は全部抑えたのだという。岡田監督の大学通算は309打数117安打、打率・379でいかに江川氏が抑えたかがわかる。

 「打順が5番じゃなかったらきっと打っていた。僕は3、4、5番(との対戦)と下位打線ではボール(投球の質)を変える。じゃないと完投できない」。岡田監督と初対戦した早大戦が3連投、しかも3連続完投だったように「大学野球で3回も先発する人いないよ。おかしいじゃん」と苦笑いし「早稲田の3、4、5番の方の力は知っている。それで7番が出てくると、これくらいでいけるなと投げる。二塁打を2本打たれたのは、自分の考えよりバッターが上回っているということ。でも打たれても7番には7番のボールしか投げない。次は8、9番だから。3番や5番に回ってくると、ボールが変わる。そうして完投してる。そうやって相手打線を乗り切っている。だから岡田さんがずっと7番ならずっと打たれてる。5番にしちゃうと、5番(に対して)のボールになる」と強調した。

 ちなみに岡田監督の打撃は「インローはめっぽう強い。本当にうまい。でもちょっと高めでぎりぎりは凡打する。だからプロに入ってからは岡田さんのときはストライクゾーンをボール2、3個分は上げていた」といい、プロでは通算打率2割以下に封じた。

 岡田監督は北陽高卒業時に巨人スカウトからドラフトで指名する意向を示されたが、それを断って早大へ進学した。そんなエピソードを聞いた江川氏は「逆だったかもしれないんだね。岡田さんが巨人で、僕が阪神の可能性もあったって話か。逆になってたのか。面白いね」。自身は78年のドラフト会議で阪神に指名されたが、いわゆる“空白の一日”でトレードされ巨人入りしただけに、感慨深げだった。

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