巨人・戸郷 開幕阪神打線封じに新兵器 カット&ツーシーム好感触、動く速球で目指す省エネ投球
「巨人春季キャンプ」(6日、宮崎)
巨人の戸郷翔征投手(23)が、開幕虎退治に“新兵器”だ。今キャンプ初の快晴の下、3度目のブルペン入りで46球。完全習得を目指すカットボール、ツーシームに好感触を得た。大黒柱として完投数増を誓う1年。「3球三振で終わるのが理想」と、動く速球で省エネ投球を完成させる。
ブルペンに小気味のいいミット音が響く。「いい収穫」と振り返ったのは、ツーシームの精度だった。150キロ超えの直球を軸にスライダー、カーブ、フォークを決め球にする右腕。小さい変化を求める理由に、エースとしての自覚が見える。
「1球で打ち取れる、打ち取りたい場面もたくさんあります。1打席の球数を減らすことができますし、メリットはすごく大きいと思います」
昨季はリーグ最多の4完投。2年連続の12勝を誇った。一方、阪神戦は3勝2敗ながら、防御率4・12。3月29日の開幕戦登板、“アレンパ”阻止を誓うシーズンに、新球種が持つ意味は大きい。秋には侍ジャパンとしてプレミア12も控える。「もちろん狙いたい。成績が悪かったら選ばれないので」と戸郷。真価を問われる1年に、恐れることなく進化を目指す。