「練習試合、日本ハム４－２楽天」（１１日、タピックスタジアム名護）

　日本ハムの江越が特大の決勝２ランを放った。

　８番・右翼で先発出場。同点で迎えた八回、無死一塁で４打席目を迎え、楽天４番手・松井の真ん中高めの直球をフルスイング。左翼場外まで運んだ。

　新庄監督も思わずベンチで両腕を開いて手の平を上に向ける「ＷＨＹ」のポーズ。江越は「打った瞬間は切れるかなと思ったんですけど、良い打ち方できたので、ホームランにできました」。対外試合初戦勝利を導いて笑顔を見せた。

　オフにはドライブラインで動作解析を行い、高めの球を苦手とした原因が、右肩が下がる悪癖によるものだと気付いた。「右肩が下がらないように、ロングティーの様にゆったり振る」をテーマに改善。キャンプに入ってからも居残りで精力的にロングティーをこなしてきた。「きょう打てたのは、それができたから」と弱点克服を証明する一発だった。

　若手がアピールする中、紅白戦４試合で５打数１安打。この日も３打数無安打２三振で迎えた第４打席だった。「何とか結果を残そうという気持ちでした」と言う。

　新庄監督は「１本出たので、変わってくれたらいい。本人も三振はしたくないから、ボールに当てに行こうというスイングでこの結果なので。パワーはゴリラぐらいあるので、当たればいい。当てなさいと」と冗談交じりの言葉に期待を込める。プロ１０年目。今年こそ、覚醒する。