佐々木麟太郎 NPBも視野に米進学 「2年後以降にドラフト指名チャンスある」MLBだけじゃない
歴代最多とされる高校通算140本塁打を放ち、米スタンフォード大に進学する花巻東の佐々木麟太郎内野手(18)が20日、同校で取材に応じ、今後についてMLB、NPBの両方を視野に入れていることを明かした。同校の先輩であるブルージェイズ・菊池、ドジャース・大谷に「アドバイス、ご指導いただきたい」と熱望した。
佐々木は自らを鼓舞するように力強い決意を示した。
「世界でもトップの大学であるというのは重々承知しています。そこで勉強させていただくこと、野球選手としてプレーさせていただくことは光栄。覚悟を持って決断しました」
米国の大学への進学はメジャー入りをにらんでいると思われていたが、「2年後以降にMLB、またはNPBのドラフトで指名をいただけるチャンスがあるので」と、日米の両方を視野に入れていることを明かした。
大リーグのドラフト会議は、4年制大学では3年生を修了、または2年以上の在学で21歳以上の選手が対象となり、佐々木は2026年のドラフトから指名対象となる。また、NPBでは米国の大学に進学することからプロ志望届を出さなくても、本人が希望する2年後から指名されることが可能となっている。
「野球人生終わった後のことも考えて一番良い選択ができた」と佐々木。将来的な選択肢を増やすためにも学業面でも名門のスタンフォード大を選んだことを強調し、寮費、学費など総額5000万円超が全額免除の扱いとなった。
身近に偉大な手本がいる。「ここに入学したい理由は、雄星さん(菊池)と翔平さん(大谷)のプレーを実際に見ていたというのもありました」。幼少期から憧れた花巻東の先輩の存在は大きかった。「機会があれば、アドバイス、ご指導いただきたい」と声を弾ませる。
4月からは、9月の入学に先行して単位を取得できる授業を受けながら練習に参加予定。野球選手としてだけでなく、「佐々木麟太郎」という一人の人間としての成長を期し、海を渡る。
◆背番号は「3」…大学側から「3」「17」「25」の3つを提案されたという。佐々木は「17番という背番号は花巻東高校としても特別な番号。25番は小さい頃から目標として掲げていたバリーボンズ選手の番号」という中で、「『3』という数字に最後こだわって決めた理由は、プロ野球界で記録だけでなく記憶に残る偉大な長嶋茂雄選手の強い印象と、『3』をつけてプレーできる喜びが頭の奥底に浮かんできたので」と理由を明かした。