巨人の阿部慎之助監督（４４）が２０日、２３日に予定されるオープン戦初戦・阪神戦（那覇）を前に、積極采配を仕掛ける方針を示した。開幕３連戦の対戦相手。前哨戦となる重要な一戦に向け「いろんな事をね、やれたらやるよ」と不敵に笑う。

　若き指揮官は初戦から積極的に動く。今季初の対外試合となった１８日のサムスン戦でも２犠打＆２盗塁、エンドランに２死からのスクイズと、多様な攻撃を仕掛けた。選手に求めたのは「１点を取る攻撃」。場面に応じたサインを通じ、各選手に役割を明確に伝えた。

　「点を取るためにどうするか。試合の流れを見ながらサインを出していく」。手の内を隠す陽動作戦も一手だが、真っ向勝負で昨季の日本一チームに挑む。「勝ち負けはいい。ただ、こちらからリクエストもまた出す。そこに徹して欲しい」。阪神・岡田監督との采配勝負も見所になりそうだ。

　昨季の対戦成績は６勝１８敗１分け。直接対決の勝敗が順位に直結した。「去年見ていた選手がどうかね、見ておこうと思う」と阿部監督。まだ若手主体とはいえ、生で相手戦力を分析できる機会でもある。アレンパではなくアベ－。間もなく熱き戦いのゴングが鳴る。