「巨人春季キャンプ」（２１日、那覇）

　開幕投手の巨人・戸郷翔征投手（２３）が、２３日のオープン戦初戦、阪神戦（那覇）に先発することが、正式に決まった。調整遅れで流動的になっていたが、１９日のシート打撃登板を経て状態を確認。Ｖ奪回に向けた宿敵との前哨戦は、新エースの第１球から始まる。

　表情に笑みが戻った。技術面で頭と体の動きが一致せず、シート打撃は２日遅れで登板。坂本ら打者６人に１安打、３奪三振と上々内容を残した。投球後の状態も確認。「久しぶりにあれだけ出力を出したけど、いい張り感が出て良かったです」と収穫を得て、予定通り阪神戦登板を決めた。

　昨季の対戦成績は６勝１８敗１分け。直接対決の勝敗が順位に大きく直結した。戸郷は３勝２敗と勝ち越したが、対戦防御率は４・１２。「初実戦なので、元気よく投げるのが一番ですよね」と結果、内容は求めないが、新エースとして挨拶代わりの投球が意味を持つ。

　杉内コーチも「今は焦る時期じゃない。（開幕に）合わせてくれたらいい」と全幅の信頼を寄せる。少し調整の遅れが不安視された中、すぐに修正できるのも戸郷の能力。岡田阪神が最も警戒する宿敵が、オープン戦初戦からエースをぶつける。