巨人ドラ3・佐々木は「森友哉」を彷彿 名伯楽・内田順三氏が解説 「十分競争に食い込めるレベル」と高評価も「気になる点」も指摘

 巨人のドラフト3位・佐々木俊輔外野手(日立製作所)に注目が集まっている。走力と強肩は折り紙付きだったが、ここまでの対外試合4試合で17打数8安打9打点、打率・471。このままアピールを続け、外野のレギュラーの座をつかむことができるか。打撃の名伯楽・内田順三氏(デイリースポーツ・ウェブ評論家)が打撃フォームを分析する。(打撃フォームの連続写真は上段左から1~4、下段左から5~8とする)

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 大卒、社会人出身の24歳という年齢を見ても、巨人は即戦力として獲得している。しかも、どちらかと言えば右打ちの外野手が欲しいチーム編成の中で、左打ちの選手。最近は以前ほど右左を問わなくなっているとはいえ、それだけ評価が高いんだろうね。

 キャンプ中、阿部監督が「まずはショートゴロでいい」という話をしたみたいだけど、それは逆方向を意識させるためのフォーム固めの練習。広角打法で逆方向に打つ意識を持つことで、選球眼も良くなり、粘りも生まれる。長く見ることで変化球にも対応し、チームバッティングもできるようになるからね。

 写真だけでなく映像でも確認したけど、打撃フォームを見ると、まず構えでは少し重心を落とし、バットを上段に置くスタイルはオリックス・森友哉を彷彿とさせるね。(連続写真の)1、2、3までボールを待つ態勢ができているし、4も重心移動が少ないからボールを長く見ることができるだろうね。

 一方で気になる点は5~7。逆方向への意識が強いからか、体が捕手の方向に残ってしまっているよね。右腰が浮いているのが分かると思うんだけど、これだとインパクトで少し滑るような形になり、インサイドがさばけなくなる。ポイントを引きつけるのはいいんだけど、ステップした5ではもう少し、投手の方向に体を入れ、右足で壁を作るイメージを作った方がいいだろうね。

 ただこれは、いずれ壁に当たった時に取り組んだらいい。即戦力ルーキーに対して、今の段階ではあまりコーチングせず、まずはそのままやらせてみる方がいいだろう。オープン戦で1試合4安打と結果を出していることは立派だし、十分チーム内の競争に食い込めるレベルにあるからね。

 巨人の外野争いで言えば、松原の状態も良さそうだね。もともと、巨人のコーチで携わっていた時に逆方向に打てるバッターだったけど、ここ最近は長打を意識してバッティングを崩していた。松原に重信、秋広、オコエもいる。外野は厳しい戦いになりそうで、まだまだこれから。注目して見ていきたいね。

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