巨人・阿部監督 大勢の代役候補は若手中心 菊池、田中、松井らオープン戦でテストへ
「巨人春季キャンプ」(28日、宮崎)
巨人が沖縄那覇キャンプを打ち上げた。阿部慎之助監督(44)は「本当にいいキャンプだった。MVPは全員」と収穫を強調。チームの活性化や若手の底上げと改革に手応えを口にした。一方、守護神不在の現状を唯一の不安材料とし、残り1カ月で代役候補を探す。
「大勢が(開幕に)間に合うかどうか、現状では分からないのでね。いないことを想定して、考えないといけないかな」
抑えを任せる方針だった大勢が、右ふくらはぎ痛で8日に離脱した。順調な回復経過が報告されてはいるが、現状で実戦復帰には至っていない。指揮官は「相談して、僕もしっかりと見極めて、準備はしておきたいと思う」と説明。初めて開幕不在の可能性に言及し、有事に備えた危機管理に動く考えを語った。
阪神で抑えの経験もあるケラーが代役として予想されたが、杉内投手コーチはこれをキッパリと否定。「大勢が戻ってくれば、いいところで投げさせる」と前置きした上で、オープン戦で「八回、九回は積極的に若い子を使っていく」と方針を語る。大勢も1年目で抑えに抜てきされた右腕。若手の勢いに賭ける。
候補は24歳の菊池や23歳の田中、松井。さらに「光って見えた」と、今キャンプMVPとして上げたのが、育成の20歳右腕・京本だ。「ピンチの場面や3、4、5番にどれだけ通用するか試してみたい」と同コーチ。ピンチをチャンスに変えられるか。残り1カ月の守護神テストが、チームの浮沈を大きく左右する。