昨季限りでオリックスを戦力外となりＤｅＮＡに新加入した中川颯投手（２５）が４日、神奈川・横須賀市内の球団施設で練習に参加。６日のオープン戦・ロッテ戦（横浜スタジアム）での登板に備えブルペン入りし、母校・桐光学園（神奈川）の同期・大坪亮介チームサポーターブルペン捕手兼ファーム用具担当（２５）を相手に、２９球を投じた。

　サブマリンは、かつての“女房”を相手に、伸び伸びと腕をしならせた。高校３年時の２０１６年夏、神奈川大会・準決勝で横浜高に敗れて以来、実に８年ぶりのバッテリーだ。中川は「懐かしかったですね。キャッチング技術はさすが」と照れくさそうに笑った。

　高校時代は、学年で中川と大坪氏だけが寮生。当初は２人部屋で、心の内を臆せず明かせる間柄だった。右腕が「立場は選手同士じゃないですけど、また一緒に切磋琢磨してやっていければ」とはにかむと、大坪氏は「捕ってみると懐かしい思いと成長してるな、全然違うなって。球の室質とか変化球とか。心の拠り所というか、何でも聞いてほしい」と感慨深げにサポートを誓った。

　新天地で、開幕ローテ争いに挑み奮闘中の右腕。旧友との絆をパワーに変え「先発でも中継ぎでも上（１軍）で投げることにこだわって、しっかり準備していきたい」と口元を引き締めた。