日本航空石川 被災地に届けるVと元気と笑顔 宝田主将「苦しんでいる人たちにも届けば」

 第96回選抜高校野球大会(18日開幕・甲子園)の出場32校による「キャプテントーク」が7日、大阪市内で行われた。「キャプテントーク」はコロナ禍で中止になっていたが、5年ぶりに実施された。組み合わせ抽選会は8日午前9時から大阪市内で行われる。

 見てほしい姿がある。輪島市にあるキャンパスが能登半島地震の被害を受けた日本航空石川の主将・宝田一慧外野手(2年)は、センバツVとともに被災地へ「元気と笑顔」を届けることを誓った。

 「地震があってから仲間と会えない日が続いたので、会えた時はうれしい気持ちでいっぱいでした。みんなで野球ができることは当たり前じゃないと改めて気付かされました」。仲間との日々がいかに貴いか-。各校の主将たちの真剣なまなざしを受けながら、宝田は丁寧に言葉を紡いだ。

 1月中旬から兄弟校の日本航空がある山梨へ集団避難している同校。精神的に傷ついた部員もいた中、もう一度、心を一つにするために毎日ミーティングを重ねてきた。うれしかったのは、2月中旬に後から合流した35人の部員たちの思いだ。「最初に来られなかった悔しい気持ちがあったと思うんですけど、野球にしっかり気持ちを向けて来てくれた。その気持ちは想像以上だった。自分にとって、みんなを一つにするという中で心強かったです」と明かした。

 2月末には表敬訪問のため輪島市へ。「思っていた以上の光景でショックを受けました」。自身が見て感じた“故郷”の現状もミーティングで共有した。「周りの人にどう恩を返すか共有しました。自分たちが持っている力を甲子園で発揮して、苦しんでいる人たちにも届けば」。かけがえのない仲間たちと大舞台を楽しむことが、一番の恩返しになるはずだ。

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