被災した日本航空石川・福森「テレビの中の存在」初のベンチ入りに興奮

 第96回選抜高校野球大会(18日開幕)の出場校による甲子園練習が14日、行われた。学校が能登半島地震の被害を受けた日本航空石川はナイン全員が帽子のつばの裏に「笑顔 感謝 恩返し 石川県のために 共にがんばろう石川」の文字を記して参加。ミーティングを重ねて決めたスローガンに復興への思いを込め、聖地での躍動を誓った。

 石川・輪島市の祖母宅で被災した福森誠也投手(3年)が、自身初のベンチ入りを果たした。

 「テレビの中の存在で、一回も入ったことがなかったので、すごく興奮しました。マウンドでは冷静に楽しめました」

 初めて聖地へ足を踏み入れた喜びを語った福森。ベンチ入りが決まり、家族は涙を流して喜んでくれたという。被災時、おんぶして一緒に高台まで避難した祖母の早瀬舞子さん(66)からは「今まで自分がやってきたことを信じて、全力で甲子園を楽しんでほしい」とエールをもらった。センバツの舞台にも応援へかけつけてくれる予定だ。

 20人の中では唯一の石川出身。「まだいつも通りの生活に戻っていないというのが現実で。でも、自分たちが一生懸命頑張ることで、何か届けられれば」。思いを背負い、大舞台を楽しむ。

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