「中日は去年までとあまり変わってない」前中日コーチの西山秀二氏が指摘 「11安打で4点では…」カギは「中田とディカーソン」

 笑顔でハイタッチを交わすメヒア(撮影・飯室逸平)
 2回、右前に先制打を放つ石川昂
 9回に登板し、無失点の松山
3枚

 「オープン戦、中日4-0阪神」(17日、バンテリンドーム)

 球団史上初となる2年連続最下位に甘んじた中日が、昨年のリーグチャンピオン、阪神相手の3連戦で2勝1分けと勝ち越した。だが、昨年まで中日で1軍バッテリーコーチを務めたデイリースポーツ評論家の西山秀二氏は「今のところ、去年までと変わった感じを受けない」と指摘した。

  ◇  ◇

 自慢の投手陣は、阪神打線を「0、3、0」と3試合で3得点に封じ込めた。一方の打線は「0、4、4」と得点を重ねたが、西山氏は「特に今日の試合なんかは、7、8点取れる試合展開だった。阪神に今年の中日は違うぞというところを見せられなかった」と厳しめの論調だ。

 二回に石川昂の右前適時打で先制。さらに1死一、三塁から村松の右犠飛で2点目を奪った。だが、辻本の内野ゴロで1点を加えた後の五回1死満塁でディカーソンが三邪飛、高橋周が右飛で追加点を奪えず。この辺りに中日の苦しさがにじむと西山氏は言う。

 「やっぱり今日もあと1本が出なかった。11安打で4点でしょ。特に五回なんかは3点ぐらい取って、試合を決めてしまうような展開に持っていかないと。勝つには勝ったけど、勝ち方が去年までと一緒。結局は相手を諦めさせられず、投手陣が踏ん張って勝つというパターンだよね」と、西山氏がユニホームを着ていた2年間と同じく、決定機で相手の戦闘意欲を奪う一打が出ない打線に原因を求めた。

 西山氏が勝ち方を変える選手と指摘するのが、巨人から移籍してきた中田と新外国人のディカーソンだ。中田については「五回にレフト前ヒットは打ったけど」と前置きしながらも、「去年の秋から得点力を上げるために右打ちしたりとかいろいろやってきてるけど、この2人が打点を挙げないことには、得点力は飛躍的にアップしない。ランナー三塁でどうやって1点を取ろうかとベンチが頭を悩ますことになる」と開幕までに両主砲の調子が上向くことを願った。

 一方、1点を先制した後の二回1死一、三塁で右犠飛を放った2年目の村松については「よく犠牲フライを打ったと思う。去年は、ああいう場面で2点目が取れなかったからね。派手さはなくても、いい仕事をしたと思うよ」と高評価した。

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