関大・金丸 圧投5回0封 昨秋神宮王者の慶大を手玉 清原氏観戦も「気にはならなかった」
「練習試合、関大3-3慶大」(17日、関大グラウンド)
今秋ドラフト1位候補に挙がる関大・金丸夢斗投手(3年・神港橘)が17日、関大グラウンドで慶大との練習試合に先発し、5回5安打無失点と好投した。この日はネット裏から西武や巨人などで活躍した清原和博氏(56)が観戦。慶大に長男の正吾内野手(3年)が在籍するためで、侍ジャパンにも選出された左腕が昨秋神宮王者相手だけでなく、レジェンドにも実力を示した形となった。
今の金丸の実力を持ってすれば、もう大学野球界に敵はいないのかもしれない。大粒の雨でマウンドはぬかるみ、体も冷えた。投手にとっては最悪の環境下に置かれてもなお、昨秋神宮王者を難なく抑え込んだ。
「去年の日本一のチームだったので、自分のピッチングがどれだけ通用するか。抑えられたのは大きかったと思います」
初回から二回にかけて3者連続三振を奪う上々の立ち上がり。雨も強まった五回は2死一、二塁のピンチを招くも、最後は遊ゴロ併殺で切り抜けて出番を終えた。最速は149キロをマークし、5回5安打無失点で毎回の6奪三振。連打も許さず、四球もわずか1で慶大打線を手玉に取った。
この日は中日など5球団7人のNPBスカウトが視察。ドラフト1位候補に挙げる阪神は訪れていなかったが、DeNA・藤田和男スカウトは「実力があるというのはわかっている。しっかりゾーンで勝負できていた」と評価した。
侍ジャパンに選出され、7日の欧州代表戦(京セラドーム)では先発して2回完全投球。調子のピークを一度落とし「今は6、7割くらい」と万全ではない中での好投に、底知れぬ潜在能力を感じさせた。
ネット裏で観戦した清原氏も目に入ったが、「オーラはありましたけど、気にはならなかった」ときっぱり。順調にいけば6日のリーグ開幕戦・京大戦での先発が決定的。最速153キロを誇るドラフト目玉左腕の勝負が幕を開ける。