センバツ甲子園 青森山田・橋場主将が選手宣誓「今ありて」引用「唯一無二の仲間と大好きな野球に打ち込める喜び」

 選手宣誓をする青森山田・橋場主将(撮影・佐々木彰尚)
 第96回センバツ開会式(撮影・佐々木彰尚)
 第96回のセンバツ開会式(撮影・佐々木彰尚)
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 「選抜高校野球・開会式」(18日、甲子園球場)

 出場32校から抽選で大役に選ばれた青森山田の主将・橋場公祐捕手(3年)が選手宣誓を行った。

 「100年という節目、それを次の100年にということ。能登半島で被災されたこともありますし。3つの構成で分けて考えました」

 センバツが1924年に全国選抜中等学校野球大会として始まってから今年で100年。冒頭には大会歌の「今ありて」の歌詞を引用し「100年という歴史の中で、これまでの先輩方がいなければ自分たちの高校野球もないですし、その中に自分たちは身を置かせてもらっていて。これから先の100年という高校野球の歴史をつないでいけるように思いを込めました」とうなずいた。

 普段は人前で話すことは得意ではないというが、脇野浩平部長(34)に見てもらいながら、毎日の夕食後に練習を重ねてきたという。特に強調したい部分には「唯一無二の仲間」というフレーズを挙げ、「高校3年間を野球漬けの日々で過ごす仲間が集まってきて、それも縁だと思うので」と明かした。

 そんな多くの仲間たちが心に傷を負った元日の能登半島地震にも言及。大役が決まった際に「日本中に勇気を与えられるような宣誓を」と話していた中、希望を届ける全力プレーを誓った。

 選手宣誓の全文は以下の通り。

 宣誓。

 今ありて、未来も扉を開く。今ありて、時代も連なり始める。1924年、第1回中等学校野球大会として、春のセンバツ大会が開催されました。あの日から100年。われわれ高校球児が甲子園大会に対する夢や憧れは、長年の時を超えても変わることなく、今もなお、夢舞台であり続けています。夢にまで見た、ここ、甲子園球場に立ち、これまでの先輩方が築き上げられた歴史と伝統の重さを身に染みて感じています。

 同時に、私たちは、唯一無二の仲間とともに大好きな野球に打ち込める今に喜びをかみしめています。

 今年の元日に、能登半島沖で大きな地震が発生しました。家族だんらんを過ごしていた中での激しい揺れに、私たちは恐怖と深い悲しみに襲われました。被災地では現在も苦しみと困難の多い生活を余儀なくされています。私たちができることは、目の前の白球をがむしゃらに追い続けること。そして、全力で野球を楽しむことです。きょうから始まるセンバツ大会を次の100年に向けた新たな一歩にするべく、全身全霊をかけて戦い抜くことを誓います。

 きょうまでの100年、きょうからの100年。

 令和6年3月18日 選手代表 青森山田高等学校野球部主将 橋場公祐。

 宝田主将は宣誓を終え、安どの表情。大きな拍手を浴び、「嬉しい気持ちと鳥肌が立つような感じがしました」と振り返り、宣誓の内容について「自分たちも地震が起きてから自分たちの仲間と野球するということが当たり前じゃないと本当に思い知らされたので、ここまでセンバツまで野球ができたことが嬉しい気持ちでいっぱいだったので、その気持ちを持って6日目の試合をしっかりやっていきたいです」と語った。

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