センバツ 近江のエース・西山のスライダーが異次元 思わず打者かがんでストライク 3回までに6奪三振
「選抜高校野球・1回戦、熊本国府-近江」(18日、甲子園球場)
近江のエース・西山恒誠投手が、打者も思わずのけぞってしまうほどの異次元スライダーで奪三振を量産。3回で6Kをマークするなど、好投手の片りんをのぞかせた。
象徴的だったのは二回2死一、二塁で坂井を打席に迎えた場面。2球目にスライダーで見逃しを奪ったが、ボールがリリースされた瞬間、思わず打者がかかんで回避動作を取った。だがボールは真ん中付近のストライクに。打者目線ではリリースの瞬間、体に向かってくるようなボールの軌道となり、そこから驚異的な曲がり幅でストライクゾーンに向かっていっていると考えられる。
昨年、エンゼルスに在籍した大谷翔平(現ドジャース)が内角からスイーパーを投じた際、打者が同じような反応を示したことがあった。西山は異次元のスライダーを武器に、初回のアウトをすべて三振で奪った。二回も先頭を見逃し三振に仕留め、ピンチの場面で坂井を三振に斬った。
最速143キロの直球と縦&横のスライダーを駆使する右腕。昨夏の甲子園でもマウンドに立ち、エースとなった秋季大会では35回1/3で26奪三振とそこまで奪三振率は高くなかったが、一冬を越えて大きく成長。1点を先制した直後の三回に先頭への四球から同点タイムリーを浴びたが、なおも1死一、二塁のピンチで見逃し三振を奪うなど、最少失点で切り抜けて序盤を立ち上がった。