なぜ?木製バット使用で滑り止めスプレー禁止 金属バットと同一ルールに疑問の声 青森山田の2選手が今大会初使用 高野連が試合後に対策の必要性を語る
「選抜高校野球・1回戦、青森山田4-3京都国際」(21日、甲子園球場)
今大会から導入された低反発の金属バットへの対応が注目される中、青森山田の一部選手が木製バットで試合に臨んだ。だが、高校野球では全般的に滑り止めのスプレーを使用することが禁止されているというルールに関して、なぜ?という声が沸き上がっている。
金属バットにはグリップ部分にテープが巻かれていることである程度、滑り止めの役割を果たしている。一方、木製バットには滑り止めの役割を果たすものがなくロジンバッグで対応する選手が多いが、グリップテープを巻くことは許可されている。
多くの選手がバッティンググローブを装着してバットを握っているが、高校野球関係者の間では、滑り止めスプレーを使うことでバットを握る力が強くなり、それに伴って打球速度が上がる可能性があり、打者が有利になってしまうからと受け止められている。また、スプレーをすることでバッティンググローブの消耗が激しくなることで、経済的負担が増してしまうことを防ぐ意味もあるとも受け止められている。
それでも高校野球ファンの間では「木製バットだけはスプレーOKにしてあげてほしい」「プロ野球選手はスプレー使ってるけど」「投手の危険度を下げる意味もあるのかな」「低反発時代の措置だろう」「滑ってバットが飛んでいく方が危ないような」「柔軟な対応ほしいね」といった反響が集まっている。
試合は2選手が木製バットを使った青森山田が4-3でサヨナラ勝ちを収めた。3番の対馬陸翔外野手は4打数無安打に終わったが、5番の吉川勇大内野手(3年)は左前打、中越え三塁打を放つなど4打数2安打と活躍した。
高野連の古谷事務局次長は「木製バット使用の動向も見ながら、必要であれば対策も考えていきたい」と話した。