阿南光・高橋監督 雨天順延に「恵みの雨」 初戦143球完封のプロ注目右腕・吉岡暖が、顔面死球の井坂が前向きに調整

 室内で練習する阿南光・井坂琉星(撮影・石井剣太郎)
 練習を見守る阿南光・高橋徳監督(撮影・石井剣太郎)
 打撃練習する阿南光・吉岡暖(撮影・石井剣太郎)
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 「選抜高校野球」(23日、甲子園球場)

 天候不良により、3試合が順延となった。阿南光は室内練習場で調整。高橋徳監督は「恵みの雨」と前向きにとらえ、次戦に向けて意気込みを示した。

 恵みの雨だ。阿南光・高橋監督がこの日の雨天順延を「恵みの雨」と歓迎。初戦の豊川戦でプロ注目右腕・吉岡暖投手(3年)が143球を投じての完投勝利。疲労なども心配された中での順延を前向きに捉えた。

 初戦の豊川戦で先発した吉岡は9回9安打4失点。この日は投球練習で約30球を投じて調整した。見守った高橋監督は「疲労感なくいいボールが行ってました」とうなずいた。また、同戦で主将の井坂琉星捕手(3年)が左頬に死球を受けた。病院で「打撲傷」と診断されたものの、既に痛みや腫れは引いており、プレーに支障のない様子だ。

 次戦の熊本国府戦に向けて戦術は練っている。相手は右腕の坂井理人投手(3年)と左腕・植田凰暉投手(3年)が主戦投手となる。

 高橋監督は坂井について「ストレートと変化球をミックスしてくるコンビネーションのピッチャー」として、「アウトコースの出し入れとかですね。縦、横、奥行きを使ってくるピッチャーだと思いますので、そこらへんの対応」。外角には、しっかり踏み込んで対応するなど、選手へ指示を出した。

 一方、植田については「(左腕の)角度がファースト側から来ますのでクロスに打っていくか、インコースに来たら引っ張り込むか」と高橋監督。攻略へのイメージをかためている。

 高橋監督の父・広氏は鳴門工監督時代に02年センバツ準優勝を飾り、現在は神戸医療未来大監督。今大会の豊川戦勝利で『父子勝利』となった際、広氏から連絡が来たものの「(反省点の)指摘はありました。アドバイスというか。祝福は10あるうちの0・5ぐらい。ほぼほぼ『よー勝ったなあ』と」と苦笑い。次戦も周囲を喜ばせる勝利を飾りたい。

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