「ロッテ２－３日本ハム」（３１日、ＺＯＺＯマリンスタジアム）

　日本ハムが土壇場で逆転。４年ぶりに開幕カードを勝ち越した。

　１点を追う九回１死一塁。田宮の右中間への一打を中堅・和田と右翼・山口が交錯。ボールがこぼれて同点三塁打となった。さらに続く水野が決勝の右前打を放った。

　新庄監督は咳き込みながら取材エリアに登場。「叫びすぎて。喉、痛たた」と同点、逆転打で絶叫しすぎたという。「諦めない野球。ね。いやー、素晴らしかった。選手に尽きますよ」と話してまた咳き込んだ。

　新庄監督が抜てきした若手が躍動した。７番・田宮、８番・水野はともに２３歳で開幕から３試合連続出場。この日は９番に２１歳の細川を抜てき。「（細川は）去年の対佐々木くん。名護での試合でストレートをセンター前に打ったイメージがすごくあって」と昨年２月の練習試合での記憶をもとに起用した。

　佐々木に対して水野が１安打、細川は２安打。田宮が計１７球投げさせるなど３人で計３９球投げさせて５回降板に陥れた。「田宮君が粘ってくれてて、その後の水野君にも、このお手本のように粘ってくれっていう指示は出してました」と明かす。

　「彼らは練習からしっかりやっているから１試合１試合自分の持っている力を出せる」と目を細める。「佐々木くんが先発で、きょう勝ったらこれからぐっと伸びていけるよっていう話はしていて、ね」。佐々木に対して奪った点は１点。攻略とはいかないまでも、引きずり降ろして勝機を作った戦いぶり。「この勝ち方がすごく成長につながる」。確かな手応えを得た、開幕カード勝ち越しだった。