関大・金丸 自責0で京大にまさかの開幕黒星 連勝「18」でストップも魅せた最速149キロ
「関西学生野球、京大1-0関大」(6日、わかさスタジアム京都)
開幕して1回戦2試合が行われた。関大は京大に0-1で敗れて黒星スタート。今秋ドラフト1位候補の金丸夢斗投手(4年・神港橘)が先発して8回4安打1失点(自責点0)と好投したものの敗戦投手となり、リーグ連勝は「18」で止まった。関学大は近大にサヨナラ勝利を収めた。
金丸は思わず天を仰いだ。ドラフトを迎える2024年シーズンの開幕で、3季連続最下位の京大にまさかの敗戦。決して油断したわけではなかった。
「難しいゲームになるとは思っていた。粘れなかった」
立ち上がりは完璧だった。五回1死の死球まで一人の走者も許さない完全投球を披露。5奪三振も記録し、京大打線を一切寄せ付けなかった。完全試合の雰囲気も漂い始め、「頭にはありました」と意識したほど。両軍無得点と接戦の試合状況で苦難は後半戦に待ち受けていた。
六回先頭で遊撃内野安打を許し、ノーヒットノーランも消滅。味方の失策で1死三塁となり、スリーバントスクイズを仕かけられるもここは力強い直球でごり押し。空振り三振を奪い、併殺で無得点にしのいだ。ただ、また味方の失策で招いた七回2死二塁で先制適時打を献上。援護もなく自責点0ながら2年春の関学大戦以来の黒星となり、通算3敗目を喫した。
最速は149キロを記録して11奪三振をマーク。6球団が視察し、阪神は熊野スカウト、担当の岡本スカウトの2人体制で注視した。岡本スカウトは「真っすぐが強い。どれをとってもトップクラスだと思います」と高評価した。今春の明大とのオープン戦では最速を1キロ更新する154キロを記録。3月の侍ジャパン強化試合にもメンバー入りした実力にさらに磨きをかけた。
21連勝のリーグ記録まであと3勝に迫っていたが、ここでストップ。「狙いたかったところはあるんですけど運もある。自分の投球をして優勝できるように」と前を見据えた。関大が2回戦に勝利すれば3回戦も先発する見込み。新たなスタートからドラフト目玉候補の真価を発揮する。