「巨人３－２広島」（１３日、東京ドーム）

　今季初のサヨナラ勝ちで５連勝とした巨人・阿部慎之助監督は「本当に全員で勝った１勝じゃないかなと思います。きょうの勝ちは大きい。それしかない」と力を込めた。

　最後の最後まで残した切り札が試合を決めた。延長十二回、１死二塁の場面でベンチに残っていた最後の野手・大城卓を起用。見事に右中間を真っ二つに破り、阿部監督もベンチで笑みを浮かべた。

　六回には岡本和の珍しい二塁打で先制。打球が天井の懸垂物に挟まって落ちてこず、グラウンドルールでエンタイトルツーベースに。この一打で先制点をもぎ取り「東京ドームのベンチのルールでラッキーな１点でしたね」と振り返った指揮官。八回には再び岡本和が全力疾走の適時内野安打で試合を振り出しに戻した。４番の全力プレーに「そういう姿勢が野球の神様が見てくださっているんじゃないですかね」と目を細める。

　今季初の５連勝＆貯金３。リリーフ陣は九回以降、無安打投球でサヨナラのチャンスを呼び込んだ。「全員が頑張った。中川は打たれたけどチームが救った。明日も登板してもらいます」と阿部監督。「本当にきょうはきょうで反省するところはして、明日はいいコンディション、いいモチベーションで試合に臨んでほしい」と次戦を見据えた。