筒香嘉智の獲得ならず 巨人に影響は-萩尾、佐々木ら若手外野手も活躍で6連勝中 評論家「守備、走塁を含めてスピード感はある」
米大リーグ・ジャイアンツを退団してフリーエージェント(FA)となり、日本球界復帰を決めた筒香嘉智外野手が、古巣のDeNAに5年ぶりに復帰することが15日、分かった。
巨人など複数球団が獲得に動いていたが、この日、慣れ親しんだ古巣への復帰を決断した。
巨人の外野事情で言えば、開幕前に新外国人のオドーアが退団し、開幕右翼の梶谷も左膝違和感で離脱。阿部監督が「実績十分だし、人間性も素晴らしい」と筒香に言及するなど、争奪戦に参戦していた。
一方で、現在のチーム状態は悪くない。6連勝で首位中日にゲーム差なしの2位。チーム打率・251、46得点はリーグトップに君臨している。
攻撃をけん引しているのが23歳の萩尾と24歳ルーキー佐々木の1、2番コンビだ。左翼を守る萩尾は直近5試合で20打数6安打、打率・300で前日14日の広島戦では決勝弾。佐々木も直近5試合19打数6安打で打率・316、2盗塁をマークするなど持ち味を発揮している。
デイリースポーツ評論家・関本四十四氏は「開幕直後は1、2番が固まらず試行錯誤していたが、3番に門脇を配置し、今は少し形が見えている」とし、若手が並ぶ布陣について「守備、走塁を含めて躍動感、スピード感がある。将来を考えても、勝ちながらいい経験を積めているのはチームにとって大きい」と前向きにとらえた。
巨人ファンの間でも「がっかり」、「筒香惜しい」などと悔やむ声がある一方で、「DeNAに戻るのが一番」、「巨人は外野のメンツが揃い始めている」、「佐々木、萩尾が花開いて梶谷、丸、松原、浅野もいる」、「若手も伸びてきてる」など、現有戦力に期待する声も少なくない。
ただ、関本氏は「外国人も不在で迫力に欠けるのも確か。得点力に苦しむ時期は来るだろうな。今はまだ14試合だから、まず30試合を終えてどうか。夏場に、この争奪戦の影響がどう出るか、答えが見えると思う」とし、続けて「筒香がいたら…とならないためには丸や梶谷といった経験豊富な選手、いま2軍にいる秋広、松原や重信、オコエといった中堅選手がチャンスが来たときに活躍できるか」と期待した。
チーム防御率1・88は中日に次ぐ2位。「先発陣では菅野の状態が良く、新戦力の高橋礼も緩急の使い方がうまい。去年よりリリーフ陣も整備されている。大勢も休ませながら、いかに接戦を拾っていけるか、という戦いになるんじゃないかな」と先を見据えた。