「西武０－１楽天」（２１日、ベルーナドーム）

　楽天は手痛い走塁ミスで苦しい展開になったが、何とか１点を守り抜き今季初のカード勝ち越し。今江敏晃監督は「凡ミスもありましたけど、そういう中で勝ち切れたのは大きかった」と話した。

　問題のシーンは三回だった。１点を先制し、なおも１死一、三塁のチャンス。ここで小郷が右翼後方に大きなフライを放った。犠飛で１点追加かと思われたが、三走の辰己がアウトカウントを間違え、タッチアップせずに本塁を駆け抜けた。ミスに気づき戻るも、時すでに遅し。ダブルプレーで攻撃終了となった。

　辰己は「とにかく小郷とチームに申し訳ない。全部僕が悪いです」と反省。その後、何とか１点を守り抜いての辛勝に「最後は（九回に投げた）西垣以上に緊張してたと思います」と安堵（あんど）の表情を浮かべた。

　ミスがありながらも全員でつかんだ１勝。指揮官は「あんなことは二度とないようにチームとして厳しくやっていきたい」と語気を強めた。辰己は「使い続けてくれた監督と、守り抜いた投手陣に感謝と謝罪の気持ちしかない。来週からはチームに貢献できるように」と決意を口にした。