オリックス・宮城 投げ抜いた118球 11K完投でチーム勝率5割復帰「全球種で勝負できた」
「ソフトバンク1-3オリックス」(21日、ペイペイドーム)
僅差の試合で、最後までマウンドを守り抜いた。オリックス・宮城大弥投手は118球を投じて5安打1失点にまとめ、今季チーム初の完投勝利。速球は最後まで150キロを超え、変化球の切れも衰えない。「全球種で勝負できたことが最少失点につながった」と胸を張った。
1点リードの四回2死で、近藤に104キロのカーブを右翼席へ運ばれた。「逃げたわけではないが、甘く入った球をしっかり拾われた」と反省。直後に味方が勝ち越すと集中力を高め、五~八回は走者を許さなかった。
3-1の九回に2死一、三塁を背負っても動じない。近藤に低めのスライダーを振らせて三振に仕留め、力強くグラブをたたいた。計11三振を積み上げ「狙っているわけではないが、日頃の練習の成果が出た」とはにかんだ。
自身初の開幕投手で幕を開けたプロ5年目の今季はこれで2勝2敗、防御率1・48。まだ貯金は作れていないが、4試合連続でクオリティースタート(先発して6回以上自責点3以内)をクリア。安定感抜群の投球で山本、山崎福が抜けた先発陣を引っ張っている。
前日20日は計8投手をつぎ込んで延長十二回の末に引き分けた。「できるだけ長いイニングを投げたいという意識で入った。頑張って良かった」。チームは勝率5割復帰。残した言葉に大黒柱としての自覚がにじみ出た。