「江夏の21球」の球審、元パ・リーグ審判部長の前川芳男さんが死去 82歳 審判員で31年、2987試合に出場
元パ・リーグ審判部長の前川芳男(まえかわ・よしお)さんが26日に亡くなったことが30日、分かった。日本野球機構(NPB)が発表した。82歳。通夜は5月2日18時から、告別式は3日10時から、ともに神奈川県横浜市磯子区磯子8-14-12、真照寺で営まれる。
前川さんは、専修大卒業後、サラリーマン生活を経て、1967年からパ・リーグ審判員となった。97年まで31年間審判員を務め、2987試合に出場。95年からの2年間と2005年からの5年間の2度にわたって審判部長を務めた。
日本シリーズにもパ最多となる16度出場。「江夏の21球」で今でも語り草となっている1979年11月4日の日本シリーズ第7戦、近鉄-広島戦で球審を務めていた。
3勝3敗で迎えた同戦で、1点リードの九回に広島の守護神・江夏豊投手が自ら無死満塁のピンチを招くも無失点で切り抜け、広島の球団初の日本一を達成。この九回裏の攻防を、ノンフィクション作家の山際淳司氏が「江夏の21球」として執筆した。