DeNA・筒香 逆転V3ラン!1674日ぶりハマスタ弾 昇格即先発、史上初NPB復帰戦アーチ
「DeNA6-5ヤクルト」(6日、横浜スタジアム)
おのずと雄たけびを上げていた。「打った瞬間、入るという気がした」。2点を追う八回2死一、二塁。DeNA・筒香は初球を迷いなくとらえると、打球は右翼席で弾んだ。2019年10月7日のCSファーストS・阪神戦(横浜)以来、1673日ぶりに帰還した本拠地ハマスタで、いきなり逆転3ラン。人さし指を掲げゆっくりと駆け出す背番号25に、超満員のスタンドはスタンディングオベーションで喝采を送った。
上空は左打者に有利な追い風。「まだ点差があったので強い打球を意識していました」。確信を持って振り抜くと、最高の結果が待っていた。19年10月6日の同・阪神戦以来、1674日ぶりのアーチ。MLBからNPBに復帰した選手が、復帰戦で一発を放ったのは史上初だった。「ダイヤモンドを1周している時は特別な時間でした」と感慨深さをにじませた。
横浜高時代からあこがれ続けたベイスターズへの愛を貫き、5年ぶりに古巣に復帰。この日、1軍昇格し、球場に足を踏み入れると「緊張はありました」と身の引き締まる思いを口にした。試合前には選手全員の前であいさつ。再出発を温かく迎えてくれたチームに結果で応えた。「6番・左翼」で即スタメン。七回1死では復帰後初安打となる左翼フェンス直撃の二塁打も放った。
米国時代は、結果が出なくとも歯を食いしばって挑み続けた。酸いも甘いも経験し、たくましさを備え戻ってきた32歳に、三浦監督は「筒香らしいオーラというか。さすが。最高の結果になった」と手放しでたたえた。
久しぶりのお立ち台の景色に「このハマスタでベイスターズのユニホームを着てプレーできること、非常にうれしく思います」と筒香。これ以上ないリスタートを飾った。
◆NPB復帰戦アーチは史上初 MLBからNPBに復帰した日本人打者が復帰戦で本塁打を記録したのは筒香が初めて。これまで最短は復帰2試合目で日本ハムで復帰した新庄剛志が2004年3月28日・近鉄戦、阪神で復帰した城島健司が開幕2試合だった10年3月27日・横浜戦でサヨナラ弾を記録していた。