日本ハム・斎藤が移籍初星 元虎戦士1080日ぶりプロ2勝目 最速158キロも押し出し四球「次は大丈夫」

 サヨナラ勝利で歓喜の輪に加わる斎藤(中央)=撮影・中島達哉
 9回、登板した斎藤
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 「日本ハム6-5ロッテ」(12日、エスコンフィールド)

 3年ぶりの勝ち星に、心境は複雑だった。1点ビハインドの九回に、日本ハムの斎藤が登板。最速158キロを記録したが、右打者のインハイに球が抜ける。四球と失策、安打の走者を許し、2死満塁から安田に痛恨の押し出し四球(自責0)。しかしその裏、まさかの逆転サヨナラ劇で白星が転がり込んだ。

 阪神時代の21年5月28日・西武戦(メットライフ)以来、1080日ぶりのプロ2勝目。「うれしいです。うれしいんですけど、ピッチングがアレだったので。野手に感謝して、1日休みあるのでケアしながら、心もケアして」と苦笑いだ。

 昨季からトレードで加入した。新庄監督からは「抑え、いけるんじゃない」と期待されていた。昨年の名護キャンプ初日の紅白戦(名護)で1球目を投げて右膝前十字靱帯(じんたい)断裂。手術を経て1年間、再起の道を歩んできた。

 遠回りしてたどりついた1軍の舞台。デビュー戦の1日・西武戦でサヨナラ弾を浴びたが、7日・ソフトバンク戦では初ホールドを挙げた。建山投手コーチは「ボールが速いのは最大の魅力。技術はまだまだ未熟ですからそれを整えていくのがわれわれの仕事。投げていきながらいい方向に持っていけたら」と期待する。

 この日、定まらなかった制球。その理由を斎藤は「ある程度分かっているので次は大丈夫です」と言う。「きょうはチームが勝ってくれたので次は貢献できるようにやっていきたい」。北の大地で覚醒への道を歩む。

 ◆斎藤 友貴哉(さいとう・ゆきや)1995年1月5日生まれ、29歳。山形県出身。184センチ、92キロ。右投げ左打ち。投手。山形中央から桐蔭横浜大、ホンダを経て、2018年度ドラフト4位で阪神入団。プロ1年目の19年4月19日・巨人戦(甲子園)で初登板(救援)。21年5月28日・西武戦(メットライフ)でプロ初勝利。22年オフにトレードで日本ハム入り。

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