DeNA・筒香 なぜいきなり活躍?メジャー帰りの選手が苦労する理由 名伯楽・内田順三氏の解説「筒香はあの一本でつかんだと思う」

 DeNAに5年ぶりに復帰した筒香嘉智外野手。現在の状態を不安視する声もあった中で、1軍昇格後いきなり逆転の決勝3ランも放った。11日の阪神戦でも決勝ソロを放つなど勝負強さが際立ち、5試合で打率・278、2本塁打、5打点。打撃の名伯楽・内田順三氏(デイリースポーツ・ウェブ評論家)が現在の状態や、今季活躍するための“カギ”を解説する。

 ◇ ◇

 向こうで苦労して帰ってきて、1軍に昇格した最初の試合で逆転ホームラン。いろいろなプレッシャーがある中で素晴らしいね。ファームで結果が出ていなかったといってもあのクラスの選手には関係ない。それよりも、あの1号が出る前の打席で左中間に二塁打を打ったよね。あの一本で、感覚をつかんだと思う。

 メジャーから帰ってきた日本人選手が苦労するのはタイミングの取り方。日本の投手に対しては「イチ、ニーノ、サン」とゆっくりだが、向こうは「イチ、ニ、サン」、時には「イチ、サン」と言ったように投球のテンポが速い。球の速さ、投球フォームのリズムが違うんだよね。向こうはイチローの振り子打法も変わったし、松井も軸足に残しながら余分な動きを省いて修正した。

 広島の秋山も「フリー打撃のテンポからして違う」と言っていたね。近いところからポンポンと投げる。カープで2軍監督をしていた時に福留と話したこともあったが、「戻ってきてから自分のバッティングができない」と言っていた。その時に「アメリカのタイミングの取り方をしてるんじゃないか?日本の投手への準備が大事じゃないか?」と話したこともある。彼らは技術的なことや結果どうこうよりも、このタイミングや間の作り方がうまくいくかいかないかの境目になる。

 向こうから助っ人がきた時も同じで、間合いを取れるかどうか。日本の投手はタイミングをずらしたり、作らせないようにしたりしてくるからね。自分がコーチをするときにはその間を作るために、落合がやっていたようなスローボールを投げてみたり、ワンバウンドのボールを打たせてみたりして、「ニ」や「ニーノ」を作っていた。

 今の筒香のフォームも向こうに行き、体の使い方がよりコンパクトになっているが、日本の投手のリズムに対して間合いを作ることができたら適応していくでしょう。1軍に来て気持ちも上がり、重圧の中で素晴らしい結果も出ている。これからどんどんかつての自分が蘇ってくると思う。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

野球最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス