ヤクルト ドラ2松本健吾がプロ初登板初先発で完封勝利 無四球+2桁奪三振は史上初「100点満点」
「ヤクルト2-0広島」(15日、坊っちゃんスタジアム)
有言実行の118球が、史上初の快挙星へと導いた。ヤクルトのドラフト2位・松本健吾投手(25)=トヨタ自動車=が変化球を操り、カープ打線をねじ伏せていく。プロ初登板&初先発でいきなりの完封勝利。さらに無四球&2桁奪三振も加えると史上初の快挙で、球史に名を刻む始まりの1勝に笑みがあふれた。
「100点満点かな」。目の前の打者と向き合い続けた結果が、9回0封につながった。新人で唯一1軍キャンプに抜てきされるも、3月13日のDeNAとのオープン戦で1回6安打7失点とプロの洗礼を浴びて2軍に降格。はい上がってきた舞台に両親も駆けつけ、「勝利をプレゼントしたい」と、3日遅れの母の日の贈り物を届けた。
救世主となったルーキーは「この1勝に満足せず、これからどんどんチームの勝利に貢献するために投げていきたい」と。握りしめた記念球は、さらなる飛躍へ向けた原動力になる。
◆球団72年ぶり快挙 球団新人投手がデビュー戦でプロ初完封勝利を飾るのは国鉄時代の1952年10月10日・松竹戦の小山恒三以来、72年ぶり。デビュー戦でプロ初勝利を挙げた球団新人投手は13年・小川以来、11年ぶり。なお、新人に限らずプロ初登板初完封勝利投手は史上30人目で、無四球&2桁奪三振の内容は史上初だった。
◇松本 健吾(まつもと・けんご)1999年4月14日生まれ、25歳。東京都出身。180センチ、83キロ。東海大菅生、亜大、トヨタ自動車を経て2023年度ドラフト2位でヤクルト入団。亜大時代には指名漏れも経験した苦労人。150キロ超のストレートと多彩な変化球が武器。