「広島９－３巨人」（１９日、マツダスタジアム）

　流れを失った４球を、巨人・阿部慎之助監督は敗因とした。初回、３点を先制した直後のマウンド。先発の高橋礼が先頭・秋山にストレートの四球を与えた。結果ではなく「無死一塁」の過程が分岐点。小園に適時打、末包には３ランを浴びて４失点。１イニングで交代を告げた。

　「あの４球が全てだった。ヒットだったらどうでもいいんだ。それぐらい大きい四球だ」。攻守交代を挟む野球には見えない流れが存在する。「相手も『あれ、いけるんじゃないの？』と思ったはずだ」。つかみかけた流れを失い、再び引き戻すのは容易ではなかった。

　試合後、「一回抹消する」と説明。ドラフト３位・佐々木（日立製作所）、秋広、山瀬を降格させ、馬場、郡、喜多との入れ替えを決めた。「鬼門」の地で今季４敗２分け。未勝利に「なんでかな…」と首をひねりながらも、「打開策はまず一個、勝つしかない。東京ドームで負けなきゃいい」と切り替えを強調した。