オリックス・宗 こだわり髭パワーでサヨナラ打“オリ髭”2位 髭そりは「素っ裸くらい恥ずかしい」
「オリックス3-2楽天」(19日、京セラドーム大阪)
必ず決める。口と顎に髭(ひげ)をたくわえたオリックス・宗佑磨内野手は「僕は絶対にミスを取り返せるんで」と勝負の打席に入った。必死の思いを乗せた一振りが、自身4度目のサヨナラ打に。ナインからのウオーターシャワーを全身に浴びた。
延長十回2死一、三塁。1ボールから酒居が投じた直球をファウルした瞬間「熱くなりかけている。ダメだ。もっと冷静に、コンパクトにコンタクトしないと」と悟った。冷静さを取り戻し、続く直球を決勝打に。「うれしくて、次にホッとして…」。格別の余韻だ。
同点の九回無死二塁で、バントを2球連続でファウルし、最後は宋家豪のチェンジアップに空振り三振。悔しさのあまりバットをたたき付けた。だからこそ、サヨナラのチャンスで「死んでも絶対打ってやろう」と極限まで集中力を高め、好結果につなげてみせた。
この日、「オリ髭投票」の結果が発表され、宗は2位にランクイン。「髭をそるのはちょっと恥ずかしい。パンイチ、素っ裸になるくらい恥ずかしいですね」と話すほど、髭へのこだわりは特に強い。
チームは7カードぶりの勝ち越しを決めて4位に浮上。中嶋監督は「その(ミスした)悔しさがなかったらプロでやっていけない。そういうのは必要」とV打で挽回したオリ髭戦士・宗をたたえた。連勝で流れは変わった。ここから反転攻勢だ。
◆オリ髭デー オリ姫とは真逆のイメージのワイルドさに着目し、5月31日~6月2日の中日戦(京セラ)で初実施。髭をテーマにしたイベントやグッズ、グルメを展開する。開催にあたり「髭が似合うワイルドなバファローズ選手」を決めるファン投票企画として、4日~6日まで「オリ髭投票」が行われた。