巨人・岡本和 九回起死回生の同点弾「打てる気がした」 22年9月以来の甲子園勝ち越し

 「阪神1-2巨人」(26日、甲子園球場)

 敗色ムードを一変させるには、4番のバットしかなかった。1点を追う九回1死。巨人・岡本和はゲラの初球157キロを狙った。「打てる気がした」と振り返った確信アーチ。起死回生の9号ソロで流れを呼ぶと、続く十回に丸の中犠飛で引っ繰り返した。交流戦前最後の試合を劇的勝利で飾った。

 「打てて良かったなと思います…本当に。チャンスで打ててなかったので」。苦しんでいた。安打は出ていたが、5月3日の阪神戦で2ランを放って以降、得点圏では20打席連続で安打がなかった。得点圏打率は・235。六回、2死一、二塁では右飛に倒れたが、阿部監督は変化を感じた。

 「今年は反対方向にいい打球が飛んでなかったんですけどね。1球、ライトライナーがいった時に、少し復調するんじゃないかなと思いました」

 甲子園で待望のチーム初本塁打からの勝利。指揮官も「それくらい4番の一打って大きい」と目尻を下げた。同地では22年9月以来のカード勝ち越しに成功。貯金2、首位と2ゲーム差の3位で交流戦を迎える。「上出来。これだけ僅差の試合が多い中で、拾えているところも多いですしね」と指揮官。選手の執念に手応えと成長を感じ、次なる戦いに視線を向けた。

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