西武・渡辺監督代行3886日ぶり星「非常にいい試合だった」 再建へ1勝 蛭間ド根性V打
「中日0-1西武」(29日、バンテリンドーム)
零封負けの翌日でも、西武・渡辺監督代行は投手以外、同じオーダーで挑んだ。監督代行初勝利を飾り「こういうゲームを勝つことによって、みんな成長していくわけだからね。非常にいい試合だったと思いますよ」と喜んだ。
虎の子の1点は六回2死一、三塁から。5番蛭間が当たり損ないの三塁前への高いゴロにも最後まで諦めず、ヘッドスライディングで内野安打。「(先発の)隅田さんが頑張ってくれているので、どうにか応えたくて気持ちでいった」。先制に成功した。
八回2死一、三塁の守備では、代打大島の三邪飛を佐藤龍がカメラマン席に飛び込んで捕り、1回転して腰を強打しながらもボールは離さなかった。指揮官は「チームにそういうのって連鎖する。みんな勝ちたい気持ちがあるのは本当に分かる」と執念のプレーを褒め上げた。
松井監督の休養に伴って、GM兼任での監督代行2戦目での勝利。レギュラーシーズンでは2013年10月8日以来、3886日ぶりの監督としての白星にも「特別な思いは別にない。明日勝たないと意味がないから」と口元を引き締めた。
パンツの左ポケットにはウイニングボールが入っていたが「俺、別に集めてないのよ」。プロ初勝利も08年の日本一のウイニングボールも「ない。どこかいっちゃった。今日のはどうしようかな?」。頭の中にはチーム再建のことしかないようだ。