自打球に顔をゆがめた中日・中田 村松はバットを拾い上げて土を払い、上林は肩を貸すためにベンチを飛び出す 敗北にも昨年との違い感じる

 「中日0-3西武」(30日、バンテリンドーム)

 中日は今季2度目の2試合連続完封負けを喫し、交流戦開幕直前に松井監督が休養し、渡辺監督代行が就任した西武に負け越した。何度も得点圏に走者を進めながら、あと一本を欠いた打線。バンテリンドームには何とも言えない空気が漂ったが、中日の一体感を示すシーンが九回にあった。

 3点を追った九回無死一塁。カウント2-2からフルスイングした中田の打球は自身の左足を直撃した。うずくまる中田。苦痛で顔がゆがむ。トレーナーが治療を施し、和田打撃コーチは心配するように声をかけ続けた。中田は何度も屈伸をして、打席に立ち続ける準備を進めていた。

 そんな中田のそばと後方では、チーム愛があふれるチームメートの行動があった。次打者の村松はグラウンド上に転がった中田のバットを拾い上げると、バットについた土などを手できれいに払っていた。また、一塁側ベンチ前では、七回に代打を告げられながら、代打の代打・カリステの登場でこの日の出場を終えていた上林がベンチを飛び出し、中田が治療でベンチに戻る際に備えて、肩を貸す用意を整えていた。

 中田は交代を拒み、変化球に体勢を崩されながら左前打を放った。打席に向かう姿、そして結果を残した背番号6にファンは惜しみない歓声と拍手を送った。村松が中飛、田中が二ゴロ併殺打に倒れて敗北となったが、昨年までとは違う中日を感じたシーンだった。

野球スコア速報

関連ニュース

編集者のオススメ記事

野球最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス