「ソフトバンク２－０広島」（１日、みずほペイペイドーム）

　この日支配下再登録されて、即「１番・中堅」で出場した佐藤直が攻守に貢献し、試合後のお立ち台に立った。「素直に、またこのペイペイドームに立てているのが幸せ。ここでプレーするために２軍で頑張ってきた。この大歓声の中で試合をできるのがとても幸せ」と話すと、スタンドのファンから大きな歓声が送られた。

　三回は遊ゴロで全力疾走。一塁悪送球を誘って二塁へ進むと、続く今宮の右前に落ちるヒットで先制のホームを踏んだ。四回の打席では右前へ支配下再登録後の初ヒット。五回の守備では、広島・末包の中前の低い打球を、素早く前進して地面すれすれで捕球してみせた。

　前日の試合で柳田が負傷し離脱。佐藤直は前日まで２軍・阪神戦（鳴尾浜）に帯同していたが、この日、始発で福岡に戻った。「きのうの夜の１０時くらいに電話が来てスタメンを告げられました。緊張しすぎて眠れなかった」と振り返り、この日の自身のプレーに「久しぶりにしては上出来かな」と振り返った。

　柳田の負傷は「ショックだった」というが、突然訪れたチャンスを手放さなかった。「ギータさんの代わりにはなれないかもしれないが、自分の色を出して貢献していきたい」と話すと、再び大きな歓声が送られた。

　佐藤直は報徳学園からＪＲ西日本を経て、２０１９年ドラフト１位でソフトバンクに入団。４年間、結果を残せず、昨年オフに戦力外通告を受け、育成選手として再契約していた。