巨人・大城卓 復活の1号弾 阿部監督「楽しそうでしたね」4カード連続の勝ち越しで貯金最多タイ5
「巨人7-4ロッテ」(6日、東京ドーム)
苦しんだ男の放物線は、強く、高く、大きな弧を描いた。待ちに待った巨人・大城卓三捕手の今季1号が貴重な先制3ラン。中前適時打を含む4打点で、4カード連続の勝ち越しを導いた。首位をガッチリと守り、貯金は今季最多タイの5。波に乗るチームに選手会長も帰ってきた。
二回、1死一、二塁。打席に立った大城卓はバットを少し短く持った。1ボールからの2球目、積極スイングで振り抜いた打球は、瞬間的にスタンドインを確信する一発。ベンチは総立ちで祝福し、阿部監督も大喜びで出迎えた。球団通算1万999号。12球団最速の1万1000号にも王手だ。
「初心に戻ってというか、少年のような気持ちというか…。自分もあらためて大事だと思いました」
阿部監督が求めたのは原点回帰だ。5月8日の2軍降格後は、ウィーラー巡回打撃コーチ、朴育成コーチの密着指導に感謝。夢中になって白球を追い、試行錯誤した日々に再出発の答えを見つけた。「心強かった。楽しそうでしたね」と指揮官。ベテラン、若手が融合するチームに、不振を極めた男も復活の予感。勢いは加速していきそうだ。