なぜ?不振に苦しむ意外な打者と躍進著しい好調男は誰?昨季最高出塁率の阪神4番はリーグ最低打率【野手編】

 プロ野球はペナントレースの3分の1が過ぎ、躍進著しい好成績を残している選手もいれば、意外な不振に悩み、低い数字に苦しんでいる選手もいる。

 躍進著しい選手といえば、日本ハムの高卒6年目の田宮裕涼(ゆあ)捕手(23)だろう。リーグ2位の打率・335、2本塁打、24打点。「ゆあビーム」の強肩を誇り、盗塁阻止率・407はオリックス・若月に次ぐリーグ2位の好数字だ。また、現役ドラフトでソフトバンクから加入した水谷瞬外野手(23)は規定打席には到達していないが、打率・386、2本塁打、12打点。交流戦では全11試合で安打をマークし、打率・488、2本塁打、9打点と大暴れしている。

 セ・リーグではDeNAの山本祐大捕手(25)が規定打席に13打席足りていないものの、打率・315、1本塁打、16打点と攻守でチームをけん引し、ヤクルトのドミンゴ・サンタナ外野手(31)が打率・317、9本塁打、33打点で、打率と打点のリーグ2冠と最下位に沈むチームを浮上させるために奮闘している。

 一方で、不振に苦しみ、期待を裏切る形となっている選手も多い。まずは昨季全試合で4番を張り、最高出塁率のタイトルを獲得した阪神・大山悠輔内野手(29)だ。今季は53試合に出場し打て打率は規定打席到達者の中でワーストとなる打率・199、3本塁打、19打点と調子が上がらず、岡田監督に申し出る形で5日に出場選手登録を抹消された。

 中日では昨季、最多安打にあと1本及ばなかったものの、163安打を放った岡林勇希外野手(22)が打率・200、0本塁打、2打点と不調だ。開幕前に右肩痛を発症した影響が残っているのだろうか、ようやく2割には乗ったが、4月19日の1軍昇格からなかなか数字を上げられずにいる。

 黄金ルーキーとして球団では64年ぶりに開幕戦で本塁打を放ったDeNA・度会隆輝外野手(21)だが、対左投手の打率・149が示すように、徐々に対策を練られ、弱点を突かれて5月16日に出場選手登録を抹消された。オリックスの杉本裕太郎外野手(33)も打率・197と低迷を極め、21年に32本塁打で初タイトルを獲得した男が、ここまで0本塁打、1打点とまさかの大不振。11年連続で2桁本塁打を放っている楽天の浅村栄斗内野手(33)も打率・211、4本塁打、25打点と、復調の兆しがなかなか見られない現状だ。

 パ・リーグでは4年ぶりのリーグ優勝を狙うソフトバンクが、貯金20で2位のロッテに7ゲーム差の独走状態を築く一方、2年連続最下位の日本ハムが3カード連続負け越し中ながら、貯金6の3位と奮闘中。リーグ4連覇を狙うオリックスは26勝30敗2分けの借金4と5位に沈んでいる。

 セ・リーグでは、昨季2位の広島が28勝23敗4分けで首位。昨季38年ぶりの日本一に輝いた阪神は最大7を数えた貯金が一時底を突いたが、7日からの西武3連戦に3連勝して息を吹き返して2位。2年連続最下位の中日は一時、貯金6を蓄えて首位に立ったが、現在は25勝29敗5分けの4位となっている。

 それでもまだシーズンの3分の2近くを残している。不振に悩み、苦しんでいる選手が本来の姿を取り戻せば、比例してチーム成績も上向いてくる可能性は十分。巻き返す時間はたっぷりある。

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