青学大・佐々木 コールド決めた貫禄2ラン 2大会連続Vへ「一戦必勝で、万全の準備を」
「全日本大学野球選手権・2回戦、青学大8-1福井工大」(11日、神宮球場)
1回戦4試合と2回戦2試合が行われ、連覇を狙う青学大が福井工大に7回コールドで快勝発進した。今秋ドラフト候補の西川史礁(みしょう)外野手(4年・龍谷大平安)が今大会初安打でお膳立てし、佐々木泰内野手(4年・県岐阜商)が“サヨナラコールド”を決める2ランをマークした。早大は10回タイブレークの末に大商大との接戦をものに。天理大、和歌山大なども初戦を突破した。
“本拠地”神宮で強さを示した。打球が伸びていくと、どよめきは歓声へと変わる。前回王者のチームを主将としてまとめる佐々木が、貫禄の一発で初戦突破を決めた。
「変化球で崩されたんですけど、うまくバットに乗せられた。ああいう形で勝ち切れたことは次につながると思います」
5点リードの七回2死。まずは4番・西川が今大会初安打となる中前打を放ち「当たりは良くなかったですけど、ヒットが出たことはプラス。僕が出れば泰が打ってくれる」と笑顔。続く佐々木はカウント2-1から低めのカーブに体勢を崩されながらも左翼席へ打球を運び、コールド勝利を決める2ランを放った。
東都リーグで現役選手最多の通算12本塁打を誇る右の強打者だが、今春は打率・178と苦しんだ。それでも、最終戦となった中大3回戦では、西川が四球で出塁した後に優勝を決める逆転3ランをマーク。今大会に向けても「結果が出ず焦って、引っ張り、引っ張りになってしまっていた。引っかける打球をなくそうと取り組んできた」と修正を図り状態を上げてきた。阪神・吉野スカウトも「優勝を決める本塁打だったり、きょうも本塁打が出たりで魅力はある」と評価する。
目指すは2大会連続の頂点だ。「一戦必勝で、万全の準備をしたい」と佐々木。誰よりも練習熱心な主将が、日本一へと導く。
◆佐々木 泰(ささき・たい)2002年12月24日生まれ、21歳。岐阜県大垣市出身。右投げ右打ち。内野手。178センチ、82キロ。小野小1年から小野野球少年団で野球を始め、東中では岐阜ボーイズに所属。県岐阜商では1年春から4番を務め、高校通算41本塁打。青学大では1年春からリーグ戦デビューすると4本塁打を放つなどし三塁でベストナインを獲得。50メートル走6秒1、遠投100メートル。