連敗脱出の西武 ナイン奮い立たせた前夜の「源田の苦悶」 魂の完封の隅田「源田さんの姿をみて、きょうは絶対に勝つと」
「西武5-0広島」(12日、ベルーナドーム)
西武が泥沼の連敗を脱出した。広島先発の森下を攻略し、五回に打者一巡の猛攻で一挙5点。投げては先発の隅田が9回99球4安打無失点で今季初完投初完封。今季2度目の8連敗を止め、借金を21とした。
前日の試合ではラストバッターとなった源田が一塁へ、ヘッドスライディング後、しばらく立ち上がることができず、悔しさを噛み締めた。今井が涙をぬぐいながら、駆け寄り、フィールドを去る姿がファン、そしてナインの心を打っていた。
隅田はヒーローインタビューで「昨日の源田さんの悔しい姿をみて、きょうは絶対に勝つ、やり返すという気持ちだった。ストレート走ってたので、真っすぐ押して行けた」と、振り返った。
打線は序盤は森下の前に苦しんだが、五回、先頭の代打・滝沢がレフトへのヒットで出塁すると、2死三塁から元山が適時打。2死一、二塁として、西川が2点適時三塁打、4番中村剛の適時内野安打、陽川の適時打で一挙5点をあげた。元山が「早い段階でいい流れを作りたかったので、それだけを考えて打席に入りました。先取点を取ることができてよかったです」と語れば、西川は「みなさんが繫いでくれたチャンスだったので、なんとしてでも打ってやろうと」とコメント。中村剛は「追加点がほしかったので必死に走りました」と語り、陽川は「いい流れで打席が回ってきたので、初球から積極的に振っていった」と振り返った。ヒーローインタビューで元山は「うまくいかないことが多いが、1人1人が熱い気持ちを持って、準備して、プレーしている。今日はそれが出せてよかった」と語り、ファンに「本当にみなさんの応援の力があって、1試合1試合全力で臨めています。ここからたくさん勝てるように、みなさんの応援が必要になってきます。よろしくお願いします」と、呼びかけた。