セ史上最年少先発マスクのヤクルト・鈴木叶 第1回WBC優勝の日に誕生 「夢を叶えるように」と両親が命名
「ソフトバンク3-9ヤクルト」(12日、みずほペイペイドーム)
ヤクルトが1点を追う四回、セ・リーグ最年少記録となる18歳2カ月での先発マスクに抜てきされたドラフト4位の高卒ルーキー・鈴木叶(きょう)捕手(常葉大菊川高)のプロ初安打となる適時打などで3点を挙げて逆転。鈴木は決勝打を含む2安打2打点と鮮烈デビューとなった。
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野球との“縁”は、生まれた日からすでに結ばれていたのかもしれない。鈴木は2006年3月21日生まれ。巡りあわせのような誕生に野球好きの両親からは特別な名前が贈られた。
「ちょうどWBCで日本代表が優勝した時で、夢が叶(かな)ったみたいな感じだったので。夢を叶えるようになってほしいという思いが、由来です」
06年に行われたWBCは3月20日に米国で決勝が行われ、キューバに勝利。初代王者となり歓喜に満ちた翌日に産声を上げていた。「叶」と書いて、「キョウ」と読む18歳。次なる目標は…。「捕手として、チームが優勝に近づけるように頑張っていきたい」。叶えるために、夢を言葉に込めた。(デイリースポーツ・松井美里)
◆鈴木叶(すずき・きょう)2006年3月21日生まれ、18歳。静岡県掛川市出身。181センチ、81キロ。右投げ右打ち、捕手。西山口野球少年団で野球を始め、掛川東中時代は硬式の浜松南シニアに所属。常葉大菊川では2年春から4番・捕手に定着。3年時にセンバツ出場。強肩に加え高校通算21本塁打の打力もあり、23年度ドラフト4位でヤクルト入団。背番号65。